「久し振りに過ごしやすい夜だね、そうだ、ユキちょっとドライブでもしようか?」
空調の整った部屋で常に裸で過ごしている唯貴もグッタリとする程の熱帯夜もようやく収まり、祥一郎の言うとおり程よい気温の過ごしやすい夜。
ドライブという言葉が祥一郎の口から出るなんて大変珍しいことだ。
車に乗って外に出たのは祥一郎の海辺の別荘に連れて行ってもらった時以来で、
また外の景色を見られることは唯貴にとって純粋に楽しみなことであった。
外に出る時は大抵の場合オムツか貞操帯を着けられる。
案の定、祥一郎は唯貴の中に太めのディルドを入れ、貞操帯のバンドをカッチリと締めた。
そして、自分のシャツを着せ、下は貞操帯を剥き出しのままの姿の唯貴の手を引き祥一郎はガレージへと向かった。
祥一郎の家の敷地はかなり広く、玄関から車庫までは結構な距離がある。
中に物を入れられることにはすっかり慣れてしまった唯貴だったが、歩く度に中の異物が擦れ下半身が疼きさしてくる。
ようやく車に乗り込んだ唯貴の頬は既に少し上気していて「外に出る前からそんなに興奮して」とからかわれた。

エアコンよりも風にあたった方がいいだろうと祥一郎が言い、窓を全開にして車は発進した。
少し速めのスピードで走る車の乗って浴びる風は本当に気持ち良く、唯貴は思わず窓から身を乗り出しそうになり何度も祥一郎に叱られてしまった。
「とても夜景の綺麗な場所があるんだよ。今からそこに行くからね、ユキ」
そう言って祥一郎の車は街から離れ、山道へと向かってゆく。舗装されていた道路は次第に砂利道へと変わっていく。
しかし、車のスピードは相変わらず速く、砂利道を走っていると車は激しく揺れる。その揺れで唯貴に入れられたディルドも一緒に中で揺さぶられる。
少しの間忘れていた異物の存在が、ここにきてイヤというほど唯貴を刺激し出す。
「人も滅多にこない場所だから道が悪いけど、我慢するんだよユキ」
「…んっ…ぁ…は…い…っ…」
既に息も荒く返事をする唯貴をチラリと横目で見た祥一郎は満足そうな顔をしてアクセルを踏んだ。

ようやく頂上にたどり着いた頃には唯貴の息はあがり、抑えられた分身が貞操帯の中で熱く疼き続けていた。
苦しげに小さくうめく唯貴に祥一郎が言う。
「ユキは車に酔ったのかな?だったら早く降りて風にあたるといい」
その言葉を受け唯貴はヨロヨロと車から降りた。涼しいはずの夜だったが、唯貴の身体は熱く、汗が滲み出ている。
「ユキは随分暑がりなんだね。それじゃコレは脱いだ方がいいね」
そう言って祥一郎は唯貴が着ている唯一の衣服であるシャツを脱がせてしまった。
「…し、祥一郎さん…やめ…て…」
コレを脱がされてしまうと、首輪と貞操帯だけの姿になってしまう。
人が滅多に来ない場所と祥一郎が言ってはいるが、万が一誰かにこの姿を見られでもしたら…
しかし唯貴の儚い抵抗も空しく、シャツは脱がされる。羞恥と緊張で益々身体が火照ってくる。
「まだ暑いのかい、ユキ?それじゃ何か冷たいものでも買おうか?あそこに自販機がある。行って何か好きなもの買ってきなさい」
祥一郎が指差したのは長い階段の先にぼんやりと光る自動販売機の光。
あんなところにこんな姿で買物などできる訳が無い。許して欲しいと首を横に振る唯貴だったが、祥一郎は首を縦には振ってくれない。
挙句に「…あんまり言う事を聞かない悪い子は、こうだよ…」と唯貴の乳首を軽く噛む。
「…いっ…」
痛みに顔をしかめながらも暫らくは黙ったまま動かず抵抗を試みた唯貴だったが、結局、人が現れないうちに急いで行ってしまおうと階段の方に向かった。
しかし、急いでいこうとしても中の異物がまたしても唯貴の足取りを邪魔する。
一歩あるくごとにディルドは唯貴の奥を刺激し、その度に苦しくて唯貴は蹲りそうになる。
そして、目の前にあるのは階段。なんとか息を整えてなるべく早く階段を昇ろうとするが、足がもつれそうになり上手く進むことができない。
ガサッという物音がする度に人が来たのかとビクビクとして次第に唯貴の頭は混乱してくる。
「も…だめ…っ…」
ついに立っていられず唯貴は階段の途中で膝をついてしまった。ハァハァと肩で息をしながら下を振り向くと祥一郎が腕を組んでじっと唯貴を見ている。
このまま自分がこうしていてもおそらく祥一郎は何もしてくれない、だとしたら自分は祥一郎のいいつけを遂行するしかない…
四つん這いのままなんとか階段を昇りきった唯貴は自販機で飲み物を2本買いようやくひと息吐いた。あとはこの階段を降りて祥一郎の元に戻れば…
そう思った矢先、コツコツと靴音が聞こえた。空耳ではないその音に唯貴の神経は緊張と怯えと羞恥が一気に押し寄せる。
もう駄目だ…と、唯貴はたじろぎ慌ててその場にしゃがみ込んだ。
「ユキ、よく頑張ったね」
唯貴の頭上から聞こえてきた声は祥一郎のものだった。
「おつかいがちゃんとできるなんて、ユキはおりこうさんだね」
そう言って唯貴の手から飲物を受け取り一気に飲み干す。
「さあ、ユキも飲みなさい」
自分の分を飲みきった後に、もう一本のキャップを開けながら祥一郎は唯貴に飲物を促す。
しかし、動揺が収まらない唯貴は黙ってキャップの開いたボトルを握り締めたまま。
「しょうがないね」
クスッと小さく笑い、祥一郎は唯貴の手からペットボトルを取り上げ自分の口に含んだ。
そしてそのまま唯貴の唇に自らの唇を重ね合わせ一旦口に含んだ飲物を唯貴の口の中へと流し込む。
まだ充分に冷たい飲物がゆっくりと唯貴の喉を通り過ぎてゆく。
「ん…っ」
唯貴の喉に飲物を流し入れながら、祥一郎の手は手馴れた手付きで唯貴に付けられた貞操帯を外しにかかっている。
程なくそれは外れ、昂ぶり熱をもった唯貴の分身が、ひんやりとした空気に晒された。
「は…あっ…」
貞操帯からも祥一郎の唇からも解放され、唯貴は小さく息を吐く。後は後孔に埋められたディルドから解放してもらえれば…
訴えるように祥一郎を見つめる唯貴だったが、しかし祥一郎はまだそれを解放してはくれず、そのまま唯貴の手を引いて展望台とおぼしき場所まで連れて行く。
「ほら、ユキ御覧。綺麗な夜景だよ」
祥一郎が指差す方向に目をやると、確かに美しい夜景が唯貴の目の前に広がった。
でもその光景が少し霞んでいるのは…それは解放されない苦しさに唯貴の目が潤んでいるから。
「…し、祥一郎さん…お願い…もう…ゆる…し…」
もうこれ以上は我慢できない。このままだと解放された前が祥一郎の許可を得ないまま達してしまいそうだった。そうなったらまたお仕置きが待っている。
最後の頼みと言わんばかりに唯貴は必死になって祥一郎に頼み込んだ。

「まったく、ユキは綺麗な夜景より、いやらしいことをしてもらう方が好きなんだね」
あきれたように揶揄いながら、ようやく祥一郎は唯貴の後ろに埋められたディルドに手をかけ、そしてこれ以上刺激を与えないようにゆっくりとそれを引き抜く。
「ん…っ…」
もう少しで解放される、あと少しの我慢…唯貴は最後の気力を振り絞って必死に耐えた。
フッと後が楽になる。ようやく解放されたのだ。
そう、後は祥一郎を受け入れてそしてやっと唯貴は唯貴自身から解放される。
「…祥一郎…さん…」
広がった後孔を軽く揺らしながら唯貴は祥一郎におねだりをする。早く貴方のモノでいかせて下さい…と。潤んだ瞳で祥一郎を見つめながら。
「夜景も綺麗だが…」
そう言いながら祥一郎の指が唯貴の奥に入り込む。
「ユキのその顔の方がずっとキレイだよ」
軽く慣らした後に、待ち焦がれていた祥一郎のモノが唯貴の中に挿って来る。
「…うぅ…ん…っ……ぁああっ……」
祥一郎を奥に深く埋め込み唯貴は無意識に歓喜の声を高くあげる。
そんな唯貴の顔を祥一郎はそっと両手で包み込み自分の方を向かせ、そして嬌声を塞ぐように唯貴の唇をこじ開け舌を押し込む。
唯貴の口の中を舌で掻き回して祥一郎はその唇をそっと離す。唾液を糸のように引きながら唯貴は潤んだ目で祥一郎を見つめ続ける。
そんな唯貴を愛しそうに見つめ返し、祥一郎は再び腰をゆっくりと動かし始めた。
「はぁ…あぁ…んっ…」
始めはゆっくりだったが次第に激しさを増す祥一郎の動きに唯貴の声はまた高まってくる。
「ユ…キ…」首筋に舌を這わせながら祥一郎も唯貴の名を囁き続ける。
絶頂に達する寸前、唯貴の目に広がる美しい夜景が見えた。キラキラと光る灯りはまるで宝石のようだ。
やがてその宝石がぼんやりと遠ざかり…唯貴は意識を手放した。

気が付くと唯貴は展望台のベンチに横たわっていた。
身体も拭かれていて、ここに来た時と同じように祥一郎のシャツを着ていた。そして腰には元通りの貞操帯。
違っていたのは奥には何も挿れられていない事。
「気が付いたかい?ユキ」
祥一郎の笑顔が唯貴の目の前に現れた。気を失ったままずっと祥一郎の膝枕で横たわっていたのだ。
目が醒めたからもう戻らなければいけないのだろうけれど、唯貴はもう少しだけこのままで居たかった。
「…祥一郎さん…もう少しだけ…このままでいても…いいですか?」
「まだ疲れが取れない?」
「…はい…動けない…です…」
甘えるように唯貴は横たわったまま祥一郎の膝に顔を埋めた。
「甘えん坊だねユキは…でも今日はちゃんとお使いもできるいい子だったから、特別だよ」
そう言って祥一郎は優しく唯貴の髪を撫でた。


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