「…キ…ユキ…」
自分を呼ぶ声に唯貴は現実に引き戻された。どうやら少しウトウトしてしまったらしい。
「気持ちよくて眠ってしまったのかい?でも、どうやら少し海風が冷たくなってきたようだ、これ以上いると身体が冷えてしまうから部屋に入ろう」
そう言って祥一郎は唯貴の身体を抱えあげた。
「…それに…こっちの始末もしてあげないとね」
クスッと小さく笑う祥一郎の言葉で唯貴は自分に着けられたオムツの存在を思い出し、羞恥にキュッと唇を噛み締めた。

連れて行かれたのは二階の風通しのいい部屋だった。ベッドが置いてあるところをみるとどうやら来客用の寝室らしい。
そのベッドに唯貴を寝かせ、拘束したままの腕と背中の間に柔らかめのクッションを挟み込む。
そうされることで拘束具が背中にあたる負担が少し和らぐ。
愛玩物である自分はいつも拘束された状態で祥一郎のされるがままになっているが、こんな風にさりげなく彼は自分の身体を気遣ってくれる。
恥ずかしいことや辛いことをされる方が断然多いのだけれど、こんな小さな優しさでも唯貴は嬉しくなってしまう。

「さぁユキ、オムツを外してあげようね」
準備を整えた祥一郎が唯貴に優しき語りかける。恥ずかしさで何も答えられない唯貴を気にする風もなく祥一郎は唯貴につけたオムツを外しにかかる。
「おや、たくさんしたんだね」
「…み…見ないで…下さい…」
広げられた自分の排泄物の臭いが風にのって唯貴の鼻に入ってくる。この場から逃げ出してしまいたい程の羞恥で唯貴の身体は小刻みに震えた。
「見ないと始末が出来ないよ?それにしても少し柔らかい便だね、やはり冷えてしまったのか。すまなかったねユキ」
「も…う…それ以上…い…言わない…で…くだ…さい…」
唯貴の排泄物を事細かに説明し出す祥一郎に唯貴はついに耐え切れなくなって首を激しく横に振った。
「ふっ…解ったよユキ、もうイジワルなことは言わないからね、それじゃお尻を拭いてあげるから足をあげて」
言われるままに唯貴は赤ん坊がそうされるように足をあげる。
汚物にまみれた秘部が祥一郎の目に晒されているのだと思うと更に羞恥と屈辱が込み上げてくる。
「はい、じっとして…」
祥一郎は汚れた唯貴の秘部をゆっくりと丁寧に拭き取る。その手触りは優しくて、海辺で日焼け止めのクリームを塗られた時のように唯貴の身体はピクリと反応する。
いつもならそんな唯貴を『もう感じているの?』などとからかう祥一郎なのだが、今日は珍しく何も言わない。
「…懐かしいな…昔はよくこうやってね、年の離れた弟のオムツを取り替えてあげたんだよ…」
思いがけない祥一郎の話に唯貴は戸惑う。今まで家族の話なんて一度もしたことのない祥一郎が懐かしそうに昔を語るなんて…
「…弟さん…いるんですか?」
…そんな質問を口にしてしまってから唯貴は自分の言葉に後悔をした。
こんな込み入った事を自分なんかが聞くなんて…もし、祥一郎の機嫌を損ねてしまったら…
「ああ、歳は…そうだね丁度ユキと同じくらいかな?弟と言っても母親は違うから半分しか血はつながっていないけどね。
幼い頃はよく私が遊んであげたものだ。あの子も私の後ばかりついてきて…私が家を出てしまってからは忙しさもあってなかなか会えないんだがね…」
予想に反して饒舌に弟の事を語る祥一郎。懐かしむような、楽しげな、優しい口調…きっと彼は弟のことが愛しくて仕方ないのだろう。
自分と同じくらいの年の弟…祥一郎に"文字通り"可愛がられていたであろうその人と今の自分…大事な弟とたかがペット…
比べてはいけないのは判っているのに…そう思いながらも唯貴は心の奥で何かがチクッと痛むのを感じた。

「さぁ、キレイになった。それじゃ食事にしようか」
始末をし終わった祥一郎が再び唯貴を抱え上げる。そしてそのまま唯貴は下のリビングまで運ばれた。
リビングには既に食事の用意がされていて、唯貴の分もいつものように床に置かれている。
「いただきます」
祥一郎は未だに拘束を解いてくれず、仕方なく唯貴は後ろ手のまま床に這う。
四つん這いになってする食事にはすっかり慣らされてしまっている唯貴だったが、さすがに腕を拘束された状態では上手く食べることが出来ない。
「ごちそうさまでした」
食事を終え、顔をあげた唯貴を見て祥一郎が小さく笑う。
「ユキ、口の周りをそんなに汚して」
「…す、すみません…」
慌てて舌で口の周りの汚れを舐めとろうとした唯貴に祥一郎がストップをかける。
「まちなさい、ユキ。それは私がしてあげよう。ペットを絶えずキレイにしておくのは飼い主の務めだからね。」
そういって祥一郎は唯貴をソファーに座らせ、唯貴の口の周りを舐め回しその汚れを拭きとっていく。
「…ん…んんっ…」
口の周りを拭き取った祥一郎の舌はそのまま唯貴の唇を割って中に入ってくる。
口腔の中をかき回され唯貴の身体は反応し始める。舌は唯貴の口の中を散々かき回した後、唯貴の乳首に場所を移す。
乳首に施されたリング状のピアス。そこに舌を絡ませ軽く引っ張られる。
「やぁ…っ…」
与えられる痛みと刺激に唯貴の身体は段々と蕩けて、分身も次第に熱を帯びて固くなっていく。
「しょ…い…ろ…さん…も…もっと…」
刺激が欲しい、そんな淫らなお願いを口にする唯貴に、何故か祥一郎は舌で与える刺激を中断してしまう。
「や…っ…やめない…で…っ…」
昼間と同じ様に快楽の途中で中断をされて、唯貴は祥一郎に哀願する。
昼間と違い、縋りつく腕を拘束されたままの唯貴は祥一郎にねだるように顔を擦り寄せ続けた。
そんな唯貴を祥一郎はまた抱え上げ、二階のあの部屋へ運ぶ。
「お願い…祥一郎さん…」運ばれながらも唯貴は甘い吐息で祥一郎におねだりし続けた。

中途半端なままで放り出された唯貴の身体はそのまま二階の部屋のベッドに置かれる。それからようやく祥一郎は唯貴の拘束を解いてくれた。
痺れた腕で唯貴は祥一郎に抱き付き再び続きをねだる。しかし、祥一郎はその腕をそっと剥がし、椅子をベッドの前に運び座り言った。
「ユキ、昼間、私がいない間にどんな風にイッてたのか再現してみなさい」
祥一郎の言葉に唯貴は一瞬目を見開く。目の前で自慰行為をすれと祥一郎は言っているのだ。
「…そんな…」
「見せてくれないといつまでもそのままだよ?いいのかい?」中途半端な状態に置かれている唯貴の分身を見ながら祥一郎は揶揄う。
身体を小刻みに震わせながらも唯貴は諦めたように祥一郎の前で脚を開き自分の分身を晒した。
ゆっくりとそれを両の指で扱き出す。祥一郎に見つめられているという羞恥心により昂ぶりは昼間の時よりも早く現れ出した。
「…ふぅ…あ…ぁ…ぅ…」
唯貴は膝をつき腰を突き上げた。そして自らを扱く指のうち片方を双丘の割れ目に滑り込ませその奥に潜む穴へと進ませる。
自らの指を激しく何度もピストン運動をさせると分身はそれに答えるかのようにタラタラと液を滴らせ先端から零れ落ちる。
残された方の指は更に激しくそれを扱き続ける。
「…ああぁぁ…っ…」
ヒクヒクと痙攣をしたように身体を震わせ唯貴の昂ぶった分身からは勢いよく白濁の粘液が飛び出した。
「……ぁ……」小さく声をあげ、目を潤ませながら唯貴は力なくベッドにうつ伏せになった。

ようやく祥一郎が立ち上がり、シーツを強く握り締めずっと顔を伏せたままの唯貴の横に座る。
「可愛かったよ…ユキ」
その言葉には揶揄や冷やかしはなく唯貴に対する労わりと優しさが込められていた。
「…ご褒美…欲しいかい?」
そっと唯貴の背中をさすって祥一郎は唯貴に尋ねる。
今まで顔を伏せたままだった唯貴がゆっくりと祥一郎を見上げ、潤んだままの目で小さく呟く、「欲しい…です」と。
祥一郎は優しく微笑み「じゃ、今日『おあずけ』した分たっぷり可愛がってあげようね…」と唯貴の全身を撫で回し始め、
唯貴を起き上がらせ、後ろから抱きかかえるように座らせる。
首筋にそっと息を吹きかけながら祥一郎は囁き続ける。
「今日一日言う事ちゃんと聞いてよく我慢したね…いい子だよ、ユキ…」
「ユキは本当に可愛いペットだね…」
祥一郎のあやすような言葉に幸せそうに目を瞑り唯貴は甘い吐息とともに何度も頷く。
「さぁご褒美だよ」
そう言って、唯貴の腰をそっと持ち上げた祥一郎は唯貴がずっと待ちわびていたモノでその奥を貫いた。
身を貫く衝撃に両手を前につきながらも唯貴は待ち焦がれていた喜びに身悶えする。
奥まで入ってきて…壊すくらいに…そう言いたかったが言葉に出来ない…唯貴はただただ首を激しく揺さぶるだけ…
唯貴の言葉にならない願いを聞き届けたかのように祥一郎は更に深く唯貴の中に入り込み、さっき唯貴が自らの指でしたような激しい抽送を繰り返した。
「…は…あぁ…はぁ……ん……」
唯貴の分身からは独りでイッた時以上の粘液がポタポタと滴りシーツを濡らす。
「ユキ…っ…」祥一郎のソコから出た白濁の液が唯貴の中を満たし、それは唯貴の双丘から脚へと伝って一筋の線を作った。
その脚を伝う液体の感触を味わいながら唯貴も絶頂を迎えた…

身体を洗ってもらった後、今日はもう寝なさいと祥一郎は唯貴をベッドに横たわらせた。
「折角海に来たのに今日は全然泳がせてあげられなかったね、その代わり明日は思う存分泳がせてあげよう」
思いがけない祥一郎の言葉に唯貴はきょとんとしたように目を見開く。
そんな唯貴の顔が可笑しかったのか祥一郎は
「おや、泳ぎたくないの?ユキは、ずうっと部屋でいやらしいことしていたいの?そういえばさっきもおねだりばかりしていたね」
と揶揄う。
「ち、…違います…泳ぎたいです」先程の自分の痴態を思い出し、恥ずかしさを誤魔化すように唯貴は大きく首を横に振った。

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